亡くなったあとにメッセージを残す方法の比較
亡くなったあとも、大切な人たちに自分の言葉を届ける方法はいくつかあります。いちばんの違いは、亡くなったことを何で判断するかです。よく使われる方法を、Fond Farewellが向いていない場合も含めて比べました。2026年10月時点の情報です。機能や料金は変わることがあるので、それぞれの提供元のサイトで確認してください。
要点
- Fond Farewellは、信頼できる人から亡くなったという知らせがあると、一人ひとりに手紙と動画を届けます。48時間以内ならキャンセルできます。一定期間使わないと作動するタイマーはなく、一人ずつに心のこもったメッセージを残したい人に向いています。今のところiPhone・iPadのみです。
- Googleの「アカウント無効化管理ツール」は無料で、Googleアカウントが指定した期間使われなかった場合に、最大10人にメールを送ります。Googleのサービスを中心に使っていて、アカウントのデータも引き継ぎたい人に向いています。
- Appleの「故人アカウント管理連絡先」は、亡くなったあと、指定した人にAppleアカウントのデータへのアクセスを認めるものです。メッセージは送りません。
- デッドマンスイッチ型のメールサービスは、定期的にあなたにメールを送り、反応がなくなるとメッセージを送ります。定期的な確認に応えられるなら、事務的な情報を伝えるのに向いています。
- 遺言書に添えたり、信頼できる人に預けたりする手紙は、費用もかからず、技術も要りません。ただし、誰かが見つけて渡す必要があります。
| 方法 | 送られるきっかけ | 誤って送られることは? | 動画 | 受け取る人に必要なもの | 費用 |
|---|---|---|---|---|---|
| Fond Farewell | あなたが選んだ信頼できる人が、亡くなったことを知らせる | あなたに通知が届き、48時間以内ならワンタップでキャンセルできる | あり。一人につき最長5分 | メールとブラウザ | 準備とテストは無料。届ける機能をオンにするには買い切りの購入が必要(米国では29.99ドル) |
| Google「アカウント無効化管理ツール」 | Googleアカウントが、設定した期間使われない | 作動前にGoogleから警告がある。それでも長い旅行やログインできない状態で作動することがある | メッセージとしては不可。Googleのデータ(ドライブ、フォトなど)は共有できる | メール | 無料 |
| Apple「故人アカウント管理連絡先」 | 指定した人が、アクセスキーと死亡証明書を使ってアクセスを申請する | ない。死亡の証明が必要 | 保存データへのアクセスを認めるもので、メッセージではない | 申請のためのAppleアカウント | 無料 |
| デッドマンスイッチ型のメールサービス | 定期的な確認メールに応答しなくなる | ある。確認を逃すと送られる(病気、旅行、メールが使えないなど) | サービスによる。多くは文章と添付ファイル | メール | サービスによる。無料プランはテスト送信のみのことが多い |
| メッセージを残すためのアプリ | サービスによる。一定期間の無反応、指定した人、指定した日付など | きっかけの仕組みによる | たいていあり | サービスによる。アプリが必要なものもある | サービスによる。サブスクリプションが多い |
| 遺言書に添える、または友人に預ける手紙 | 誰かが見つけて渡す | ない | 録画を残した場合のみ | なし | 無料(遺産の手続きに含める場合は専門家への報酬) |
Google「アカウント無効化管理ツール」
Googleの無料ツールで、Googleアカウントが指定した期間使われなかったときに、最大10人に通知し、希望すればアカウントのデータの一部を渡すことができます。使われているかどうかは、ログインやGmailの利用、Androidからの接続などをもとにGoogleが判断します。届くメールには、あなたがこの設定をしたことを示す一文が入ります。無料で使える安心材料として、特に写真や文書を引き継ぐのに役立ちます。ただ、一人ひとりに別々の心のこもったメッセージや動画を届けるためのものではありません。また、亡くなったのか、しばらくGoogleを使っていないだけなのかは区別できません。Googleのヘルプページ。
Apple「故人アカウント管理連絡先」
故人アカウント管理連絡先に指定された人は、あなたが亡くなったあと、あなたから共有されたアクセスキーと死亡証明書を使って、Appleアカウントのデータ(写真、メモ、ファイルなど)へのアクセスを申請できます。iPhoneを使っている人なら、誰でも設定しておく価値があります。ただし、メッセージを届けるものではありません。あなたが残したものは、家族が自分で探す必要があります。Appleのヘルプページ。
デッドマンスイッチ型のメールサービス
Dead Man's Switchなどのサービスは、定期的にあなたにメールを送り、無事だという確認がなくなると、あらかじめ書いておいたメールを送ります。自動的に送られるべき事務的な情報には便利です。難点は確認そのものです。長い入院、スマートフォンの紛失、受信トレイがいっぱいになることも、亡くなったのと同じように見えてしまいます。それに、確認のたびに、毎週のように死を意識させられると感じる人もいます。
そのほかのメッセージを残すアプリ
亡くなったあとのためにメッセージを録画できるアプリはいくつかあり、きっかけ(一定期間の無反応、指定した人、日付)も料金もさまざまです。ただ、この分野ではサービスの終了も起きています。たとえばAfternoteは2025年のはじめにサービスを終えました。選ぶときは、この点も考えておきたいところです。どれを選ぶにしても、かけがえのないものは、遺言書に添えた手紙のように、家族の手が届く場所にも控えを残しておきましょう。
遺言書に添える手紙、または引き出しの手紙
手書きの手紙は、いちばん昔からある方法で、今でもよい方法です。英米では、遺言書に添える手紙を弁護士がレター・オブ・ウィッシュと呼ぶことがあります。法的な効力はないので、お金や財産についての指示は遺言書そのものに書いておきましょう。心配なのは実務的な面です。手紙は誰かに見つけてもらう必要があり、多くの人に宛てていても、手元にあるのは一通だけです。亡くなったあと大切な人にメッセージを残す方法もご覧ください。
Fond Farewellの位置づけ
Fond Farewellが担うのは、個人的な言葉の部分です。一人ひとりに別々の手紙と動画を、メールで届けます。届けるかどうかを決めるのはタイマーではなく、あなたが信頼する人です。そして48時間以内なら、あなたが止められます。遺言書でも、パスワード管理ツールでも、書類の保管庫でもありません。今のところiPhone・iPadのみです(Mac、Android、Windows版は開発中です)。遺言書、Appleの故人アカウント管理連絡先、Googleのアカウント無効化管理ツールと組み合わせて使う人も多くいます。